1984
これは、衝撃の1冊でした。読んでいてゾッとする本です。
というのも、現代社会の風潮を描いているようにしか思えないからです。
国家がなんでもかんでも関与し、管理、監視する社会。
規制大国日本なんて言葉のとおり、法律やら規制やらが毎年、バンバンつくられています。
なんでも最近は表現の自由を脅かしかねないものもあるようで・・・。
あまりに規制だらけになると人間はどうなるのか?
規則にべったりで考えることができない人間になってしまうような気がしてなりません。
とある繁盛店のラーメン屋さんの前の道路。
そこの駐車違反の取り締まりを厳しくしたところ、お客さんが激減し、潰れてしまったという話を以前聞いたことがあります。
だったら、駐車場借りればいいじゃないか!とかいう意見もあるかもしれませんが、都内ではなかなか駐車場をすぐに確保できない事情もあったのでしょう。
そして、最も考えるべき点は、そもそもそこの場所は迷惑だったのか?ということです。実際に現場に行った人からすれば、迷惑駐車にはなりにくい場所だったとか・・・。
また、近隣のお店のやっかみもあったのかもしれませんね。
いずれにしても、まず規制ありきとなると人間としての想像力が乏しくなっていくようです。
まさにそのような欠如が、この本の中にリアルに描かれています。
逆に人間社会において心のあり方、思想といったものがいかに大切かを思わずにはいられなくなります。
規制とは?法律とは?国家とは?そんなことを深く考えさせてくれる一冊です。